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MT技術情報

SKYARC Tech Preview: Brothers Technology

ぴろり上西 2010年12月24日

 まだ公開できないものの、スカイアーク社内では今、こんなことを研究・開発しています、というヒミツをチラ見せしてしまう新コーナー「SKYARC Tech Preview」の第一回です(勝手に作りました><)
 今回は、Movable Type を更にプログラマブル・パブリッシング環境に近づける、Brothers Technology について紹介しちゃいます!

 通常の Movable Type では、MTテンプレートタグを用いてテンプレートを記述し、静的なファイルを得ることができます。このような使い方では、MTテンプレートタグを用いて条件分岐やループなどの処理を行うことができるので、プログラマブルなレイヤ数としては 1 段と数えることができます。

 更に、MTテンプレートタグを併用して、PHPのソースコードを生成してやれば、WebサーバでPHPが処理される時にも条件分岐などの処理が可能になります。すなわち、プログラマブルなレイヤ数としては 2 段と数えることができます。ここまでは、誰にでも簡単に実現できます。
 また、一部のベンダが採用している動的生成(≒ダイナミックパブリッシング)では、MTテンプレートタグを用いて、MTテンプレートタグの含まれた静的なファイルを生成し、Webサーバにリクエストがあった時点で、もう一度、ファイル内のMTテンプレートタグを処理する、ということが行われています。しかし、それでは PHP のコードは処理しませんので、プログラマブルなレイヤはやはり 2 段留りになります。

 このように、今までは、サーバ上に書き出された静的なファイルを Perl で処理するか、または PHP で処理するか、という二者択一でした。スカイアーク社内で研究中の Brothers Technology を用いると、静的ファイルの中のMTテンプレートタグとPHPコードを、どちらか一方ではなく、両方とも動作させることが可能になります。これによって、テンプレートを用いて、MTテンプレートタグとPHPの混在した静的ファイルを書き出し、Webサーバにリクエストがあった時点で、MTテンプレートタグとPHPを処理する、という 3 段のプログラマブルレイヤを実現することができるようになりました。技術的には、更に段数を増やすことも可能な仕組みです(PHPの処理結果を再びPHPで処理するとか)
 実際のところ、3 段ものプログラマブル レイヤが必要になることは、大規模開発以外では滅多にありませんが、任意のタイミングで、任意の言語を選んでプログラミングを行えるというメリットが生まれます。結果、採用するアーキテクチャを柔軟に変更可能とすることで、コスト、納期、品質の面で大きなアドバンテージを得ることができるようになるでしょう。

 スカイアークでは、Movable Type だけでなく、それに関連してプログラミング言語、Web サーバやデータベースサーバなどの様々な周辺技術についても研究開発を行っております。Web技術に関わることでしたらご遠慮なくお問い合わせくださいませ。